ひねもすのたり リタイア生活〜衝動的早期退職ひとり

衝動的に早期退職を決めてしまった。2021年4月リタイア生活開始。

母が倒れた日のこと(1)

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その日

母はいつもよリも早起きでした。

ゴミ出しの日だったからです。

「おはよう」

「おはよう」

ありがたいことに

母は自分のオムツなどのゴミ出しを自分でしてくれます。

一緒に台所のゴミもまとめて出してくれました。

 

ゴミを出して帰ってきた母は

「ほら」

と ワタシに郵便物を渡しました。

夕方以降に配達された郵便物を取ってきてくれたのでした。

「あっ持ってきてくれたの。

 ありがとう。

 ゴミ出しもありがとうね。」

ワタシはお礼を言いました。

この頃 お互いに 

ありがとうが言えるようになってきていました。

 

ワタシは母よりも早く起きましたが

ストーブをつけて

大きなヤカンに水を入れて上に置いたあと

またベッドに潜り込んでいました。

 

いつもの のんびりした朝でした。

いつもと変わりない朝でした。

 

ワタシは まだぐずぐずとベッドの中で

編み物をしていました。

 

母はしばらく ごろんとリビングに寝ていましたが

(この時 折り紙の道具を

 部屋からリビングに持ってこようとしていたと

 後でわかりました。)

急にガタンと大きな音がしました。

初めて聞く大きな音でした。

音にびっくりして母の方を見ると

母が リビングの真ん中で手をついて転んでいました。

何かにつまづいたの?

それにしては大きな音でした。

 

「あら、どうしたの?転んだ?」

「うん、転んだ。」

「何か、引っかかったの?」

「いや。違う。」

そう言いながら椅子を掴んで立ち上がろうとしますが

立ち上がることができません。

足に力が入らない感じです。

母は 這って自分の部屋に向かっていました。

左足が自由にならないようでした。

 

「頭が痛い。」

「吐き気がする。」

「なんか どうにかある(具合が悪い)。」

 

母は自分の部屋の布団に上半身

倒れ込んでそう訴えました。

そして

うーうーうなり始めました。

 

頭痛を訴えた時

今日は曇りだから気圧の関係かねえ

なんてのんきに言ったのですが

これはいつもと違うと思いました。

いつもと全然違う訴え方でした。

母のところに洗面器を持っていきました。

吐き気はするようですが唸るだけです。

 

救急車を呼ぼう。

 

手が震えました。

 

番号なんだっけ?

 

すぐに思いつきませんでした。

 

救急車 と検索したら

 

救急車を呼ぶ前に 7119

 

と出ました。

 

7119にかけましたが

繋がりませんでした。

 

もう迷っている場合ではない。

 

119にかけました。

 

すぐに繋がりました。

 

母の状態や

ここの住所などを伝えている間に

「もう救急車は出発しました。あと数分で着きます。」

と言われました。

しかし電話は続きます。

母の様子を詳しく聞いてきます。

ワタシは話しながら実は困っていました。

着替えなければ・・・

救急車が来る前に部屋着から着替えなければ・・・

途中から着替えながら電話しました。

しかしながら片手なのでうまくいきません。

電話が切れてやっと両手で着替えている途中で

窓からはもう救急車が見えました。

片手を服に入れながら

玄関を出て 救急隊を呼びました。

救急隊の方たちは

ワタシの部屋がどの棟にあるか分からないから

救急車が到着したら

呼んでくださいと言われていたからです。

 

母が倒れてから

救急車が到着するまでに15分はかかっていなかったと思います。

 

あとは救急隊の方達におまかせでした。

そうしながらも

母の保険証・お薬手帳・携帯を

探していました。

母の寝室入り口には

救急退院さんがたくさんいて

部屋に入ることはできませんでした。

母のいつものバッグはリビングにありました。

その中を探すも

慌てているので見つからないのです。

母のバッグをとりあえずつかみ

母の携帯をその中に入れました。

 

部屋を出る時

救急隊の方が

戸締りと火の元の確認を

と言ってくださいました。

ストーブは消しました。

戸締りも確認できました。

 

母は

「入れ歯も持ってきて。」

と言いました。

洗面所の入れ歯の入った容器ごと

袋に入れて母のバッグに放り込みました。

自分のと母のバッグそして母のくつも持って

部屋を出ました。

しっかり鍵もしました。

 

救急車に一緒に乗った時

「お母さん、保険証が見つからない。」

と言ったら

「財布の中」

と。

ああ、ありました。

バッグの中の財布の中にありました。

「あった、保険証 あったよ。

 お薬手帳は?」

「(母寝室の)ラジオの横の箱の中」

「箱?何の箱?」

「木の箱」

母が答えました。

 

お薬手帳もあった方がいいですか?」

救急隊員に聞くと

「あった方がいいです。」

との答え。

 

救急車から降りて探しに行きました。

ラジオの横の箱?

木の箱がありました。

開けるとありません。

パニック。

上にお菓子の缶がありました

それを開けるとありました。

お薬手帳がありました。

 

ワタシはまた救急車に戻りました。

しかししばらく出発しませんでした。

受け入れる病院の調整のためでした。

1件目 だめでした。

2件目 受け入れOK

救急車が出発し最初の病院に到着したのは

母が倒れてから 1時間後ぐらいでした。

 

 

教訓

いつもと違う頭痛を訴えた時は救急車を呼ぶ

保険証・お薬手帳は一緒に置いておくこと

 

 

 

 

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