ひねもすのたり リタイア生活〜衝動的早期退職ひとり

衝動的に早期退職を決めてしまった。2021年4月リタイア生活開始。

母が倒れた日のこと(2)

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3月になったばかりの肌寒い日でした。

母が倒れました。

 

 

救急車で最初についた病院で

すぐにMRIの検査が始まりました。

病院についてほっとしている自分がいました。

ちょっと検査をして

そんなに大したことはないと言われたらいいななんて

楽観的に考えていました。

二人で一緒に帰るつもりでした。

 

母は検査に入り ワタシは待つだけ。

妹に連絡しなくてはいけないと思いました。

スマホを見ると

電池が切れそうでした。

母の携帯を見るともっと少なかったのです。

ここで連絡を取ることはやめました。

どちらにしろ

待つことしかできません。

今 分からないことを妹に知らせても

不安になるだけだと思い込むことにしました。

本当はLINEでやり取りをしたかったけれど

どうせあちらは仕事中だから

心配させるだけ。

分かってから知らせようと思いました。

ただ待つって長いですね。

スマホの充電がいっぱいだったら

電子書籍を読むのに。

Twitterをながめたり

ブログを読んだりするのに。

充電が切れるのが怖くて

スマホを触ることもできず

ただ待つだけ。

本もないし編み物道具もない。

だた待つしかありませんでした。

 

検査の結果が出ました。

脳梗塞かもしれない

でもそれにしては麻痺する手足が違う

専門の病院で詳しくもてもらったほうが良い

とのことで専門病院へ移動することになりました。

 

再び救急車がやってきて

再び救急車に乗り込み

専門の病院に向かいました。

 

救急車の中でも

ワタシと母は

普通に会話をしていました。

といっても大した話題はなく

次行く病院はどこかねえ

近くに温泉があるあそこじゃない?

なんて母は言いました。

ずっと手をつないでいました。

 

救急車は

ワタシたちが予想したのとは違う病院に向かっていました。

 

お母さん

違った。

〇〇の方だ。

あら、そうね。

 

なんてことを言いながら

ワタシは帰りはどうなるだろうと

考えていました。

救急車で遠い病院に運んでもらった後

帰りは?

自分の車はない。

公共交通機関はない。

これはタクシーで帰るしかないのか。

こんな長距離 タクシーを使ったことないよ。

 

専門の病院について

母はすぐにまた検査室に入って行きました。

 

CT検査をするとのことで

いくつかの書類にサインをしました。

 

検査が終わり

お医者さんが言いました。

 

くも膜下出血です。

これから緊急手術をします。

 

この時

三分の一の話も出ました。

でもワタシはそれを実感できずにいました。

 

説明を聞いて

手術についての同意書みたいなものに

また いくつかサインをしました。

 

お母さん

これから治療してもらおうね。

がんばってね。

 

そう言って別れました。

 

手術は6時間かかると言われました。

お医者さんからの説明の後

相談員さんから説明もありました。

入院についての説明でした。

 

スマホの充電がたっぷりあったら

ワタシは引き続き病院で待ったことでしょう。

でも充電は切れそうだし

本もない。

一回帰ってきても良いかと聞きました。

往復2時間ぐらいかかりそうです。

 

どこかに確認を取った後

大丈夫です。

時間は気にしないで気をつけて帰ってきてください。

そう言われました。

 

タクシーを呼んで

病院から自宅に帰りました。

その間に自分のスマホで妹にLINEで連絡をしました。

すぐに妹から電話がかかってきて

状況を説明しました。

妹も病院に向かうと言ってくれました。

 

タクシーのメーターは

どんどん上がっていきました。

びっくりする金額になりましたが

財布の中にお金が入っていました。

なんとか足りました。

よく見たらカードも使えるタクシーでした。

でも時間がもったいなくて現金で払いました。

 

やっと自宅につき

ワタシはまずスマホの充電をしました。

母の携帯の充電もしました。

ああ、朝の薬を飲んでいなかった。

もう夕方でした。

ワタシは昨晩のカレーを温めて食べました。

薬を飲むために食べました。

それからコーヒーを淹れて

ボトルに入れました。

自宅にいた時間は短かったのですが

スマホの充電が少しできました。

 

今度は充電コードと本と編み物道具

コーヒーの入ったボトルを持って

自分の車を運転して

病院に向かいました。

だんだん暗くなってきていました。

ああ、ワタシは夜の運転は苦手です。

リタイア生活に入ってからは

夜の運転はできるだけ避けていました。

 

病院に着きました。

もう手術は始まっている時間でした。

あとはもう 待つだけです。

待ち合い室にはワタシがひとりだけでした。

編み物をして時間をつぶしました。

本は持ってきたけれど

頭に内容が入りませんでした。

編み物の方が無心になれました。

ちょうどくつ下を編んでいました。

 

夜遅くに

妹一家がやってきてくれました。

顔を見て安心しました。

心強く感じました。

待ち合い室はワタシたちだけでした。

一人で待つのとは違って

妹と話すと気が紛れました。

 

予定よりも早く手術が終わりました。

無事に終わったとのことでした。

手術をした先生から説明を聞きました。

またサンブンノイチの話が出ました。

ワタシはその時

ただ手術が無事に終わったというだけで

安堵していました。

よかった〜。手術は終わった。

 

帰りは真っ暗。

妹たちと別れ

苦手な夜の道をヒヤヒヤしながら運転しました。

高速を走るのが怖かった。

やっと自宅に着いて

長い1日は終わりました。

 

母が用意した折り紙の箱が

リビングの 母がいつもいる場所に置いてありました。

この後 道具の入った箱を取りに行く時に倒れたんだな。

 

ワタシはその箱を数日は動かすことができませんでした。

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サンブンノイチのことは

手術の翌日

母に会えなかったことで

家に帰ってから考えることになるのでした。

あの時が一番不安な時でした。

 

 


 

 

 

教訓

スマホ・携帯の充電は毎日しっかりしておくこと

救急車に乗ったら帰りはもちろん自力で帰らねばならない

タクシー代のために

財布の中には ある程度の現金を入れておくこと

 

 

 

 

 

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