ひねもすのたり リタイア生活〜衝動的早期退職ひとり

衝動的に早期退職を決めてしまった。2021年4月リタイア生活開始。

家事をやるのは誰?「山の上の家事学校」

近藤史恵さんの

「山の上の家事学校」

を読みました。

 

図書館の新刊本のところにあり

手に取ってみたら

原田ひ香さん推薦の帯。

 

おもしろそうと借りてきたのですが

これが大当たり。

 

一気読みでした。

おもしろかった〜。

 

図書館って(本当は本屋さんの方が)

思いがけなく

本に出会えるからうれしい。

 

 

男性だけに家事を教える学校のお話。

山の上にある家事学校。

 

P38

「家事とは、やらなければ生活の質が下がったり、健康状態や社会生活に少しずつ問題が出たりするのに、賃金が発生しない仕事、すべてのことを言います。多くが自分自身や、家族が快適で健康に生きるための手助けをすることで、しかし、賃金の発生する労働と比べて、軽視されやすい傾向があります。」

(花村校長)

 

 

主人公は「ぼく」幸彦 43歳

新聞記者 

離婚して1年。

娘(6歳)は元妻 鈴菜 が育てている。

 

家事学校で学ぶことによって

見えない家事の存在に気づき

これまでの自分を反省した幸彦。

 

 

P71

どこかで思っていたのだ。そこまでは、ぼくがやる仕事ではない、と。(幸彦)

 

なぜ、ぼくはそれをやらなくていいと思い込んでいたのだろう。(幸彦)

 

つまり否応なしに子供でいられなくなる人と、いつまでも子供でいられる人がいるってことなんでしょうね(花村校長)

 

やりたくないことを人に押し付ける?

 

前は娘を預けることができないと元妻に拒否されていたけれど

元妻一家のコロナ罹患によって

幸彦は 娘を預かることになり

自分の思い通りには全く進めることができないことを体験して

外側からただ言っていただけだったということに気づくのが良い。

 

P91

もし、今ぼくが誰かにそんなことを言われたら、怒りのあまり、「だったら、おまえがやってみろ!」と叫ぶだろう。(幸彦)

 

P134

ぼくたちは、家事と愛情を結びつけたくなるし、ケアをしてもらえることが愛情だと思ってしまいがちだけど、それはもしかしたら違うんじゃないかなって(幸彦)

 

そうですね。

これまでは誰かがしてくれていた見えない家事。

誰かがやってくれていたことに気づく。

やってもらって当たり前と思っていた自分もいたなあ。

 

P161

ぼくは少しずつ、自分で自分の面倒を見るやり方を覚えつつある。(幸彦)

 

 

家事学校で学ぶにつれ

幸彦は家事の楽しさに気づきます。

そしてそれを記事にします。

 

しかし

それを元妻に読んでもらうと

思っていたような反応がない。

自分としては良い記事が書けたと思っていたのに。

 

元妻からしてみれば

自分のためだけにする家事は

そりゃあ楽しいでしょうね。

ということかな。

 

家事は自分ではない誰かがやってくれるだろう

自分は仕事をしているのだからやらなくていいんだ

と 思っている人はまだいるだろうなあ。

そして 家事は女のやるものだ

母親がやるものだ

と思っている人も多い。

いつまでも子どもなのだ。

 

そして社会のシステムが

働きながら生活を整えるのは難しくなっている。

ワタシも働いているときは

うちに家政婦さんがいれば良いのになあと

思っていました。

家事をする時間がなくて毎日ギリギリの生活。

 

P158

「社会のシステムが、そういうふうに思わせてきたんでしょう。フルタイム労働者は、家庭内のケア労働を担えないくらいに、忙しく働かせ、家事労働従事者は、一度、仕事を辞めると、非正規やパートでしか働けないようにして、家庭内の労働を無償で担わせるどちらにとっても、幸せなシステムではないように思いますね」(花村校長)

 

幸彦は家事学校に行って変わりました。

そして

同じ家事学校に通っている他の男性たちも

意識が変わっていくところが好きです。

 

そんな人が増えたら

家事を自分のことと捉え

一緒に暮らす誰かの負担が偏らないようにできたら良いなあ。

 

 

その人自身が生きるために家事が必要だからです(花村校長)

 

 

読んでよかった〜。

家事は自分のため生きるために必要。

 

まっ ワタシですが

家事は完璧を目指してもできないので

できることはやるけれど

あとは必要最低限で良いかあ

と 思ってます。

生きているのでよし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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