素敵な言葉
青山美智子さんの「お探し物は図書室まで」を読んで
とても心が温かくなりました。
そしてワタシも応援されているような気持ちになりました。
この本の中には
とても素敵な言葉が並んでいたので
記録しておきたいと思いました。
登場人物たちの言葉を書き出します。
それが ネタバレになってしまいそうなので
それが嫌な方は 上の記事だけを読んでいただければと思います。
青字と赤字は作中の言葉です。
一章 朋香
21歳 婦人服販売員
もらった付録は フライパン
働き始めたばかりの朋香さん。
自分の生活を大切にすることの大切さに気づきます。
P23
私が探しているのは。
仕事をする目的とか、自分に何ができるのとか、そういうこと。
(藤木 朋香)
P24
「でもあなたは、ちゃんと就職活動して採用されて、毎日働いて、
自分で自分を食わせてるんでしょう。立派なもんだよ」
(小町 さゆり)
P39
「食うために仕事してるのに、仕事しているせいで食えないなんて、
そんなのおかしいと思ったんだ」
(桐山くん)
P40
「何が起きるかわからない世の中で、
今の自分にできることを今やってるんだ」
(桐山くん)
P44
「たいした仕事じゃない」なんて、とんでもない間違いだった。
単に私が「たいした仕事をしていない」だけなのだ。
(藤木 朋香)
P53
これからは本当に・・・
自分で自分をちゃんと食わせる。
(藤木 朋香)
P56
「私は何も。あなたが自分で必要なものを受け取っただけ」
(小町 さゆり)
「ぐりとぐら」
二章 涼
35歳 家具メーカー経理部
もらった付録は キジトラ猫
いつか と 夢を持っている涼さん。
夢に向かって歩き出します。
P75
何を探してるのかって……
もてあましている夢の置き場かもしれない。
(浦瀬 涼)
P77
「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。
美しい夢のまま、ずっと続く。」
(小町 さゆり)
「いつか」が夢を見続けるための呪文だとしたら、
その夢を実現させるためには何を言えばいいんだろう。
(浦瀬 涼)
「でも 夢の先を知りたいと思ったのなら、知るべきだ」
(小町 さゆり)
英国王立園芸協会とたのしむ 植物のふしぎ
三章 夏美
40歳 元雑誌編集者
もらった付録は 地球
自分の仕事と育児に追われている 夏美さん。
自分のやりたい仕事にたどり着きます。
P136
何を探しているのかと問われれば、たくさんある気がした。
これからの私の生きる道は?
このモヤモヤの解決手段は?
育児に必要な「余裕」とやらは?
どこにありますか、そんなもの。
(崎谷 夏美)
P158
「よくあることよ。
独身の人が結婚している人をいいなあって思って、
結婚している人が子どものいる人をいいなあって思って。
そして子どもnいる人が、独身の人をいいなあって思うの。
ぐるぐる回るメリーゴーランド。おもしろいわよね。
それぞれが目の前にいる人のおしりだけ追いかけて、先頭もビリもないの。
つまり、幸せに優劣も完成形もないってことよ」
(みづえ先生)
P162
自分が中心だって思うから、そういう被害者意識でしか考えられないのかもしれない。どうしてみんな、もっと私にいいように動いてくれないのって。
(崎谷 夏美)
P165
「どんな本もそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、
あなたがそういう読み方をしたっていう、
そこに価値があるんだよ」
(小町 さゆり)
P180
自分には足りないとか、あるいは余分だと思いこんでいたことも、
環境が変われば真逆にだってなりうるのだ。
この地球の上で、同じものでも国や季節が異なれば捉えられ方がさかさまになるように。
(崎谷 夏美)
新装版 月のとびら
月のとびら
四章 浩弥
30歳 ニート
もらった付録は 小さな飛行機
就職はうまくいかずバイトも長続きしない浩弥さん。
新しい仕事を得て 自分の夢を再確認します。
P195
「おまえは今 生きている」
(小町 さゆり)
P221
俺は探し続けている。
ひとつでいい、こんな俺の存在を許してくれる安らかな「居場所」を……。
(菅田 浩弥)
P229
「人の心に残るイラストを描く」
(高校3年生の 菅田 浩弥)
P337
俺は今、生きている。
(菅田 浩弥)
ビジュアル 進化の記録
ダーウィンたちの見た世界
五章 正雄
65歳 定年退職
もらった付録は カニ
定年退職した 正雄さん。
これからの人生も残りものじゃない。
まだまだ人生を楽しもうと思えてきます。
P252
わたしは何を探しているのだろう。これからの……人生の在り方を?
(権野 正雄)
P291
世界を回しているのは……仕事をしている人だけじゃなくて……。
(権野 正雄)
P293
でも今、横歩きの景色には何が見えるだろう。
(権野 正雄)
P296
「でもね。わたしが何かわかっているわけでも、与えているわけでもない。
皆さん、私が差し上げた付録の意味をご自身で探し当てるんです。
本もそうなの。
作り手の狙いとは関係のないところで、
そこに書かれた幾ばくかの言葉を、
読んだ人が自分自身に紐づけて
その人だけの何かを得るんです」
(小町 さゆり)
P299
目に映る日々を、豊かに味わっていこう。ワイドビューで。
(権野 正雄)
P300
わたしはわたしを退いたりしない。
これからは、好きなものを大切に集めていくのだ。
(権野 正雄)
げんげと蛙
そう
リタイア後の人生は残り物じゃない。
自分で自分を楽しませる。
リタイアして図書館に通うようになって
垣谷 美雨さんの作品に出会いました。
2年目に 青山美智子さんの作品に出会いました。
出会って よかった〜。
世界が広がっていきます。
そして まだまだ 世界は広い。
広すぎるので出会った順に楽しみます。
タイミングというか
その時 必要な本に出会うというのは実感しています。
作中の言葉が自分に向けられた言葉のように感じることがあります。
「お探し物は図書室まで」もそうでした。
応援されているようなしあわせな気持ちになりました。
ありがとうございます。
それを今度は
伝える力がないのは残念だけれど
こんな風に記録しておくことはできるので
残しておこうと思いました。
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