これはワタシの祖父についての思い出話。
ワタシはとても祖父が好きでした。
ワタシから見たら
なんでもできるスーパーマンでした。
小屋も自分で作るし
藁（わら）でしめ縄や草履も作れました。
ワタシもしめ縄の手解きを受け
なんとか自分で作ることができるようになりました。
縄を編むのに右にひねって編むのと左にひねって編むのがあって
普通の編み方はなんとかできても
その反対の編み方は難しかったのを覚えています。
子どもの頃はできたけれど
今はできるかなあ。
まず藁が手に入らない。
お金に対する考え方も好きでした。
借金はするな。
今持っているお金で買えないものは買うな。
という教えは今も守っています。
〜をすれば儲かるのになあ
なんて話をしたら
いや 儲けるためには
〜をしなくてはいけないぞ。
何事にも必要経費というものがあるのだと
お金というものは簡単に入ってくるのではない
ちゃんとその仕組みがあるのだと
教えてくれました。
仕事を始めたっばかりの頃
もう辞めたいというと
３年は頑張ってみろと励まされ
なんとか３２年は続けることができました。
祖父にはいくつか楽しみがあったでしょうが
ワタシの印象に残っているのはパチンコ。
祖父は お酒も飲まないしタバコも吸わない。
パチンコは好きなようでした。
でも
祖父がパチンコに行くのは
年に２回だけだったのです。
それは正月とお盆。
お正月の初商？の日に
祖父は自転車に乗って出かけ
開店と同時にパチンコ店に入りました。
勝ったのか負けたのか知りません。
１日だけ
パチンコに行って帰ってきました。
お盆も同じ。
１日だけ。
なんだか
このパチンコのエピソードが
ワタシは祖父の性格を表すようで好きなのです。
遊ぶときゃ遊ぶけれど
それを持ち越さない。
勝っても負けても１日だけ。
キッパリとやめることができる。
楽しみだけれど
盆と正月の２回だけ。
遊ぶのは２日だけ。
祖父とドライブをするのが好きでした。
と言っても
ワタシが帰省した時
ちょこっとした用事の時でしたが・・・
祖父は自動車の運転免許を持っていなかったので
いつもは母の車で移動しました。
だからワタシが実家に帰ってきた時だけ
祖父とドライブができました。
ドライブの時に話す雑談がとても楽しかった。
祖父の考え方がいちいち腑に落ちるのでした。
祖父と話すのが好きでした。
その祖父は就職して３年目に天国に行きました。
祖父ともっといっぱいドライブしたかった。
祖父とおいしいものを食べに行きたかったなあ。
もっといろいろなことを教わりたかった。
恩返しもしたかった。
祖父が
ワタシに教えてくれたこと。
今でも大切にしています。
自転車にのってパチンコに行く祖父の姿を
お正月になると思い出すのでした。
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