私は海外旅行が好きでした。
といっても一年に１回だけしかいけませんでしたが、
その数日のために一年仕事をがんばれる気がしました。
今から
ずっと前のこと。
マイルを貯めて貯めて貯めて
初めてファーストクラスでヨーロッパに行けるようになった時は、
舞い上がるほどうれしかったです。
その初めてのファーストクラス体験の前日
私は成田のホテルに前泊していました。
明日はファーストクラスに乗れる。
初めてファーストクラスに乗れる。
もう気分は上々。幸せな時間でした。
何しろ一生に一度あるかないかの体験です。
そこに電話がかかってきました。
職場の友人 Rさんからです。
私が初めてファーストクラスに乗ること
明日は旅立つことを知っている職場の友人です。
その友人の言うことには
「〇〇さん（外部の人）が、のそらさんのこと 〜〜と言っていましたよ。
上の方に苦情入れるって言ってましたよ」
仕事上でいちゃもんつけられた件を
わざわざ電話で知らせてくれたのでした。
どど〜ん。
天国から地獄。
でも今 成田にいる私
明日 旅立つ私にはどうすることもできません。
「わざわざ ありがとうね。」
と 電話を切った後も、気分はどんより。
さっきまでのわくわくした楽しい気分はあっという間に消え去り、
苦情のことが頭から離れません。
私は正しい対応をしてきたはずだけれど、
苦情を入れられたら私が悪いことになるのかな。
上司にはなんと言われるのかな。
どんより。
そして、そのまま、落ち込んだ気分のまま旅行に出て
旅行中も 頭を離れなかったのでした。
そういえば益田ミリさんも
旅に心配事を抱えて出かけて
旅先でも思い出したって書いてあった。
あの時は
悔しかったなあ。
もし あの電話がなければ
私の初めてのファーストクラス体験は
すっごく幸せな時間になっていたはずです。
旅先でも もっと楽しめたはずです。
どうして電話してきたのかな。
私にとっては要らない情報でした。
わざわざ知らせなくても良い情報でした。
だって自分ではどうすることもできないもん。
親切心？情報を一刻も早く伝えたかったの？
その時は、そう思っていました。
でも やっと気付いたのです。
きっと舞い上がっていた私は
彼女の前で うきうきとファーストクラスのことを話したんでしょう。
それが彼女には自慢しているように感じたのかもしれません。
だから
わざと旅立つ前日に悪い情報を伝えたんだ。
あれは意地悪だったのかああ。
もう何年？十何年？経ってからやっと気付いたワタシ。
気づくの遅いよね。
本当に 人を見る目がないワタシ。
だまされた〜。
そういえば 仕事を手伝ってくれているときに
彼女がワタシの道具をなくしたけれど
あれもわざとか〜。
意地悪されてたのか〜
嫌われてたのか〜。
いい子だと思っていたけれど 本当のところは違ったんだなあ。
という話を
たまたま Rさんのことを知っていた同僚に
仕事をやめる前にふと話しました。
初めて人に話しました。
すると
「あの子 意地悪だったよねえ。」
と。
え〜！そうだったの？
他にも色々意地悪なことを言っていたらしい。
ワタシが見えていなかっただけでした。
ワタシって見る目がないなあ。
でも 誰かに話すってすっきりしますね。
ついでにブログでも話そう。
だってワタシの一生に一度の大切な幸せな時間を壊したんだから。
すっごく悔しかったんだから。
と
そこまで書いてから
「類は友を呼ぶ」という言葉を思い出しました。
その意地悪をしたRさんは友達だと思っていたのです。
話が合う人だったのです。
ということはワタシも 意地悪な面があるのかな。
何気ない一言が誰かを傷つけているのかも。
そうでないことを願う。
意地悪って気づかないんだよなあ。
言われた時。
鈍感なんです。
（わざと鈍感になっていたのもあるけれど）
この前Twitterで見かけて
いいなあと思った言葉。
意地悪と感じたら言う言葉。
「すごく意地悪なこと言いますね。」
もし 言われたら
もし 意地悪に 気づけたら
「すっごく意地悪なこと言いますねえ。」
と返せる人になりたい。
今まで１回もそんなことを言ったことないけれど
言えたことないけれど。
今度は 言ってみたい。
でも なかなか 気づかないんだよなあ。
時差で 気づく。
そして悔しくなる。
今度は 意地悪に気付いて
すぐに言えるように
この言葉をいつも用意しておこう。
でも
今は 必要ないかな。
そんな人との交流を自ら絶ったのだから。
それでも
覚えておこう。
心がモヤモヤした時のために。
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