ひねもすのたり リタイア生活〜衝動的早期退職ひとり

衝動的に早期退職を決めてしまった。2021年4月リタイア生活開始。

ワタシは いるのに ワタシを探す 高齢の母

かなりショックなことがありました。

 

母 さっちゃんがワタシの顔をまじまじと見て

 

のそら(ワタシ) に似てきたねえ。

 

と言ったのです。

 

えっお母さんワタシは誰?

 

(妹の名前)でしょう。

 

えっワタシは( 妹 )なの?

 

最初はふざけていると思いました。

ところがどうやら本気のようなのです。

ワタシは悲しくなりました。

ずっと一緒に暮らしてきたワタシを( 妹 )だと言うのか。

じゃあ、ワタシは?

 

のそら はどこに行ったのよ。

 

ワタシに尋ねる 母 さっちゃん。

 

ここにいるじゃない。

のそら はここだよ。

 

そう言っても納得しない。

 

のそらはどこに行ったのよ。

 

再び尋ねるさっちゃん。

ワタシを妹だと思っている。

 

たまらなくなって

妹にLINE電話をしました。

画面の妹を見て ちゃんと妹の名前をいうさっちゃん。

でも 一緒にいるワタシのことは のそら だと認識しない。

妹も お姉ちゃん(ワタシ)はそこにいると言ってくれるのだけれど

納得していない様子。

 

妹曰く

今日は疲れちゃったんだろうねえ。

 

確かに

今日は遠くの病院受診の日で早く起きなければならないため

眠剤を飲んでおらず(たまたまその前の晩も飲んでいなかった)

あまり眠れなかった模様。

前の晩は2時間おきぐらいで起きてトイレに行っていたなあ。

病院には水筒を持って行ったのに

車の中でも病院でも水を飲まなかった。

何度も声をかけるも飲まないさっちゃん。

今 呼ばれたら

と トイレが心配だったみたい。(後で気づく)

眠れていないし水分不足だし

病院では長く待たされるしで

疲れちゃったのかなあ。

帰ってきてからも眠らずに

ゴミ袋に名前を書く仕事を自分から久しぶりにやっていた。

それが書いたのは良いけれど

ロール状に繋がっているゴミ袋をうまく巻き戻せずに

ワタシから散々注意されたのだった。

結局ワタシがやり直すことに。

よくわからずに名前だけは書いて

でもワタシには文句を言われて

やり遂げたけれど達成感は得られなかったかな。

その後に あの言葉。

 

ワタシを( 妹 )だと思っている。

 

のそらが帰ってこないねえ。

どこに行ったのよ。

車もない。(車はもちろんあります。)

 

駐車場のあたりを見てそう言うさっちゃん。

 

車あるじゃん。

 

いや、ない。(暗くて見えない)

 

ちょっと外に見に行こう。

 

そう言って靴を履いて

玄関を出ようとする さっちゃん。

 

慌てて部屋に連れ戻すワタシ。

 

ああ

ドラマ「団地のふたり」の

春日部くんちのお母さんと一緒。

ドラマを見ている時は他人事だと思っていたけれど

それがこんなに早くやってくるなんて。

春日部くん お母さんから息子と思われてなくて

悲しかったよねえ。

今 ワタシ分かりました。

ワタシの場合は妹になりました。

 

それに どうしよう。

ワタシが知らぬ間に

さっちゃんが 外に出てしまったら。

徘徊しちゃったら。

慌ててさっちゃんの靴を見えないところに隠しました。

もちろんワタシの靴も靴棚に全部入れました。

 

この前みたいに勝手に外に出て行っても気づかなかったら大変。

 

ワタシはすっかり元気がなくなってしまいました。

 

ご飯はどうするのよ。

 

妹だと思っているワタシにきくさっちゃん。

 

やる気が出なくて何も作りたくないワタシ。

冷やご飯はあったのでレンジで温めて

おにぎり作ろうか?

と聞いたら 嫌だ という。

もう 聞くのはやめて

お茶漬けにしました。

お湯を沸かして

お茶漬けの素を冷やご飯に乗せてお湯をかけただけ。

 

目の前に出したら さっちゃん食べました。

 

梅干しも入れる?

 

と聞いたら

 

うん と答える。

 

他にもおやつに買っていたものを出すと

手づかみで食べる。

 

さっちゃんが食べたのを確認すると

ワタシも食べる気になったので

ワタシも夕ご飯は 梅干し入りのお茶漬けにしました。

ああ

こんな時は食欲もわかないんだなあ。

 

食後はいつも 

さっちゃん自分で薬をとって自分で飲むのに

ワタシは 早く飲んでほしくて

いつもの薬と眠剤を袋から出して

さっちゃんに渡しました。

 

眠剤を飲んで早く寝て欲しかったのです。

(後でこれは失敗だったと知る。

 自分で薬の袋を開けていないから

 眠剤を飲んでいないと思って

 また飲もうとする。

 なんとか薬の袋を見せて納得させる。)

 

洗面所で歯磨きをしていると

そおっとドアを開けて顔を出す さっちゃん。

ワタシを見て ニコッとする。

んんん?外に出ようとしているのか?

 

どこに行っていたのよ。

( 妹 ) はどこに行った?

 

( 妹 )は ○○でしょ。さっき電話で話したでしょ。

 

お母さん、トイレに行きたいの?

 

いいや、行かない。

 

さっちゃんを部屋に戻して寝かせる。

 

ワタシが椅子に座って作業をしていると

背後から さっちゃんの声。

 

心配したんだよ。

帰ってこないから。

( 妹 )が ご飯作って薬も飲ませてくれたよ。

 

あ〜

さっちゃんの中で

さっきまでは( 妹 )がいて

今はワタシが帰ってきたことになっている。

 

ワタシがワタシと認識できた模様。

いなくて心配してくれていたんだねえ。

ホッとするワタシ。

 

今日は寝る前に

ワタシのことを認識したけれど

明日の朝は?

これは一時的なことなのか?

それとも?

心配は尽きないが

あんまり考えすぎないようにしよう。

その時その時で

対応するしかないか。

悲しくて切ない事件でした。

 

 

 

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