昔むかしの話です。
ワタシがまだ若かった頃
南の島で仕事をしていた頃のこと。
とある三連休に帰省することにしました。
飛行機のチケットを取りホテルも予約して
ちょっと街で買い物でもしようかなと思っていました。
実家は交通の弁が悪いので街にホテルをとったのです。
そしてその三連休の楽しみは
甥っ子に会うことでした。
ちょうどかわいい盛りで
久しぶりに甥っ子に会うのを楽しみにしていました。
ふと
三連休にワタシが帰省して
街に滞在することを知った上司が
なんと結婚式に招待してきました。
あれ？
そうです。
ちょうど三連休の真ん中に
上司もその地におり
本人の結婚式をするのだそうです。
三連休 現地にいるのなら出席してよ。
と。
人数合わせのための招待ですよね。
だって南の島から出席する人はいなかったのだから。
え〜
嫌だなあ。
大事な用事あるの？
と聞かれて
いや 予定はあるけれど・・・
大事な用事ってわけではないなあ。
その時 とっさに大事な用事を考えつけばよかったのですが
馬鹿正直に答えてしまいました。
その時にワタシは断れませんでした。
上司だったし
それで出席することになったのです。
結婚式の前に街に遊びに行って
当日結婚式の後に甥っ子に会えばいいや
と軽く考えていたんですね〜ワタシ。
浅はかでした。
全然 そんなにうまくできませんでした。
三連休
１日目・・・移動で時間を使いました。
２日目・・・結婚式出席
知らない人ばかりでぐったり疲れました。
３日目・・・南の島に帰る。
結局
街をのんびり散策することも
本屋さんに行くことも
買い物することも
楽しみにしていた甥っ子に会うこともなく
ただ結婚式出席だけで三連休は終わったのでした。
もちろんご祝儀も包みましたよ。
結婚式用に服も持って行きました。
荷物は増えてしまいました。
なんだかなあ。
どうしてあの時断れなかったのだろうと
悔やみました。
飛行機チケット代
ホテル代
ご祝儀代
自分の楽しみのための出費だと思えば
そんなに気にならない金額も
結局 そんなに親しくない人（赴任したばかりの上司）の
そして周りは知らない人ばかりの結婚式で
ぐったり疲れただけの結婚式の出席のための出費と思えば
かなりもったいなく思えました。
一人になりたくて
南の島を出たのに
知らない人と話さなくてはならず
反対の結果になってしまいました。
大切な自分の時間が搾取された気分。
あの時 どうして断れなかったのだろう。
本当にあの三連休はなんだったのだろう。
断れなかったワタシが悪いんです。
後日
南の島に帰ってから そこでも
結婚のお祝いの会が開かれることになりました。
どうしたと思います？
ワタシ。
出席を断りました。
その日は用事があるって・・・
今度こそ断りました。
２回も時間とお金を使いたくないよ。
住んでいるところとお祝いの会をするところはとても近かったので
部屋に閉じこもっているわけにはいかず
南の島の中でちょっと離れたところにホテルをとり
そこに移動して
宴が開かれいている時間に
ワタシは一人居酒屋で秋刀魚定食を食べていたのでした。
結局ホテル代がかかったけれど
一人の時間を持てたのでした。
あの時
人数合わせのために招待された結婚式のこと。
時間もお金ももったいなかったなあ。
今なら嘘をついて断れるのですが
あの時は まだそんなことはできなかったワタシでした。
そして
時は流れて
ワタシが南の島から別の職場に移った頃。
あの結婚式の上司は離婚したという情報が
ワタシのところにもやってきました。
ほんと
なんだったのだろう。
あの結婚式。
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