ひねもすのたり リタイア生活〜衝動的早期退職ひとり

衝動的に早期退職を決めてしまった。2021年4月リタイア生活開始。

「おかあさ〜ん」と病院で泣いた

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お母さん

お母さん

分かる?

私が誰か分かる?

 

うん

のそら

 

分かるんだね。

私のことが分かるんだね。

 

画面の中の母は目が腫れて

あんまり開いていなかった。

画面越しに私の声が聞こえて

最初はどこを見たら良いか分からないみたいだった。

 

やっと画面の中の私を見つけて

顔がこちらを向いた。

 

よかった。

生きていた。

よかった。

私のことを覚えていた。

 

お母さん

がんばったね。

 

うん、がんばった。

 

はよこきこんね。

(早くこっちに来なさい。)

 

そう言った。

 

行きたいけど

行けないの。

コロナ(の感染対策)で会えないの。

 

会いたい。

直接会いたいけれど会えないのよ。

 

母の頭が動く。

 

そちらに行きたいみたいです。

行こうとします。

と 母側のスタッフさん。

 

お母さん

こっちよ。

こっちを向いて。

 

画面の中の母と目が合った気がした。

 

手術の時

妹家族も

病院に来てくれたことも話す。

 

血中酸素濃度が下がってきた

と 急にリモート面会は終わった。

 

話しながら

涙が止まらなかった。

おかあさ〜んと泣いた。

よかった。

母はちゃんと目が覚めた。

私のことを覚えていた。

 

スタッフさんが

これからの治療のことを説明してくれた。

 

まだ観察室というところにいる。

頭を打つのが心配だから

拘束しなければならないらしい。

 

現に出口に行こうとするらしい。

帰ろうとするらしい。

 

迎えがきているから

帰るって言ってるらしい。

 

緊急手術の翌日

担当医の先生から

電話があって

目が覚めたこと

しかし言葉が出にくいことなど

説明された。

目が覚めて よかった〜って思った。

 

でもずっと不安だった。

ほんとに生きてるの?

ほんとに目が覚めたの?

目が覚めても記憶がなくなっているのでは?

どんどん悪く

考えてしまう。

 

ずっと会っていない

顔を見ていなかったから

とてもとても不安だった。

 

会えてよかった。

 

リモート面会は頻繁には出来ないけれど

あらかじめ病院に電話して

都合を聞いて調整できたら面会できると分かった。

これからも会える。

それが希望。

 

病院から帰ってきた時

この前みたいに

物悲しい気分にはならなかった。

 

部屋が寂しくなかった。

いつもの部屋に戻った。

 

少し落ち着いてきた。

 

 

 

 

 

 

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