「明日は学校？」
高齢の母がよく聞きます。
学校とは母にとってはデイサービスのことです。
デイサービスに行って帰ってきた日の夜も聞きます。
「いや違うよ。明日は休み。」
しばらくしてまた同じことを聞く母。
今日が何日なのか。何曜日なのか分からなくなったのだそうです。
カレンダーを見ても分からない。
時間の感覚がなくなってしまったみたい。
デイサービスとデイサービスの間が長い時には
毎日同じように聞かれます。
「今日は◯曜日だよ。
明日は◯曜日。
デイサービスに行くのは何曜日だった？」
「△曜日。」
デイサービスに行く曜日は覚えている。
「そうそう。だから明日は？」
「休みだね。」
「そうそう、休みだよ。」
こういう会話を何回もしています。
-
「頭の中に何もなくなってしまった。」
母が言う。
「昔のことは覚えてるんじゃない？」
「いいや何も覚えてない。」
「自分が産んだ子の名前は覚えてるでしょ。」
ワタシの名前と妹の名前は覚えている。
写真を見せながら妹の夫さんの名前も言えた。
孫の名前は思い出せない。
写真を見せても思い出せない。
最初の文字を言うと
お盆や正月にやってくる甥っ子の名前はやっと言えた。
もう一人の名前は思い出せなかった。
ワタシが言うと
「ああそうだった。」
いろんなことを忘れてしまって思い出せなくて
不安だろうな。
ぼんやりした世界で生きている。
せめて食べるものだけはおいしいものをと料理しても
食べてくれないことがある。
昨晩は おかずはあるからあとは味噌汁だけ作ろうと
「味噌汁食べる？」
と聞くと
「いや食べない。」
と作る前から拒否。
作る元気がなくなって結局作らなかった。
具沢山にしていっぱい食べてもらおうと思っていたのに作戦失敗。
最近ますますワガママになってきたような。
でも時々
あ〜おいしかったあ
と言われると大変うれしい。
それが前日の料理のリメイクスープだった時は拍子抜け。
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